RIZAP株式会社は、2024年9月から「RIZAPマーケティングコンサル」事業を開始することを発表しました。マーケティング戦略設計やクリエイティブ制作、広告出稿などの初期費用を無料で提供し、結果が出た後に料金が発生する完全成果報酬型のモデルを採用しています。この新規事業では、RIZAPのフィットネスや健康管理で培ったノウハウを活かすとしています。完全成果報酬型のモデルにより、クライアント企業のリスクを抑えた形でのマーケティング支援が可能となります。
RIZAPといえば、パーソナルトレーニングジム「RIZAP」、スマートライフジム「chocoZAP」の事業急拡大が話題になりました。赤字覚悟での出店攻勢、会員規模拡大が注目されただけでなく、マーケティング活動についても注目されています。新サービスを導入する際には、必ずテストを行い、反響の変化や既存店舗との比較を行ったり、利用者数や継続率にどれだけ影響を与えるかを含め、すべてのデータを収集し、導入するかどうかを判断しているといいます。また、1年でチラシを500種類以上、バナー広告を4000種類以上、ランディングページを200種類作り、出稿テストによる最適化を繰り返しているといいます。こうしたマーケティング活動のノウハウを、新規事業に活用していくものと思われます。
このように、自社事業でのノウハウの提供を新規サービスとして事業化する例はよく見られます。ソニーは、2014年に社内起業のプログラムを運用していましたが、そこで培った起業のノウハウや開発環境を活用し、新規事業の立ち上げから販売・拡大までをサポートする「Sony Startup Acceleration Program」を2018年から提供しています。トヨタ系1次サプライヤーとして自動車部品製造を行う旭鉄工株式会社は、CASEや生産人口の減少といった脅威に対し、IoTによる見える化を起点とした改善活動を行い、年4億円の労務費と22%の電力消費量を低減しました。旭鉄工で実績を持つIoTシステムとノウハウを他社の製造現場に提供するため、i Smart Technologies という新しいコンサルティング会社を2016年に立ち上げています。企業規模問わず、新規事業に取り組もうとする企業は少なくありませんが、自社に蓄積した経験やノウハウを提供することは新規事業展開の1つの形といえます。